

耳鼻咽喉科
当科では、耳・鼻・咽頭などの一般耳鼻科疾患を中心に診察しております。 特に、難聴については補聴器専門業者の元、補聴器の斡旋を行っております。 また、アレルギー性鼻炎に関しては、通常の薬物療法とアルゴンプラズマレーザーを用いた治療を行っております。 お気軽にお問い合わせください。
舌下免疫療法
アレルギー性鼻炎は、ハウスダストや花粉などの原因物質(アレルゲン)を吸い込む事により、くしゃみ・鼻汁・鼻閉が起きる病気です。治療は、症状を抑える対症療法(薬物療法・手術療法)と、根治治療(アレルゲン免疫療法)があります。アレルゲン免疫療法は、スギもしくはハウスダストがアレルゲンの患者さんを対象に行われています。また、アレルゲン免疫療法は、舌下免疫療法と皮下免疫療法があります。当院では舌下免疫療法を行っています。
アレルギー性鼻炎はどうやって診断されるの?
- 通年性アレルギー性鼻炎の診断には、さまざまな検査が必要です

アレルゲン免疫療法の特徴
- アレルゲン免疫療法の特徴
- アレルギー性鼻炎を治したり、長期にわたりアレルギー性鼻炎症状を抑えることが期待される治療法です。
- 治療前にダニ抗原もしくはスギ抗原によるアレルギー性鼻炎の確定診断が必要です。
- アレルギー症状の有無にかかわらず、治療期間は、数年間にわたり、毎日継続して服用する必要があります。
- すべての患者さんに効果が期待できるわけではありません。
- アレルゲン免疫療法に期待される効果

お薬によるアレルゲン免疫療法が受けられない方
- 治療を受けられない患者さん
- アレルギー性鼻炎の原因となるアレルゲンがダニやスギ花粉ではない患者さん
- お薬でショックを起こしたことのある患者さん
- 重い気管支喘息のある患者さん
- 舌下免疫治療に対して注意が必要な方
次のような方は、舌下免疫治療を行う際に注意が必要です。
- お薬の治療によって、アレルギー反応に基づく副作用、特にアナフィラキシー等の発現のおそれがある方
- 急性気道感染症や気管支喘息の症状がある方
- 悪性腫瘍(がん)や、免疫系の病気がある方
- 全身性副腎皮質ホルモン剤投与中の方
- 抜歯後等口腔内の術後又は口腔内に傷や炎症等がある方
- 重症の心疾患、肺疾患及び高血圧症の方
- 非選択的β遮断薬服用中の方
- 妊婦又は妊娠している可能性のある方、授乳中の方
- 三環系抗うつ薬及びモノアミンオキシダーゼ阻害薬(MAOI)服用中の方
- 子供や高齢の方

お薬による治療方法と注意事項
- お薬の服用方法と注意事項

注意事項
- お薬を飲んでから5分間は、うがいや飲食をしないでください。
- 服用前後2時間程度は激しい運動、アルコール摂取、入浴などを避けるようにしてください。
- 副作用等により、増量や服用してよいか迷ったときには服用前に医師に相談してください。
- お薬を他の人に渡さないでください。
- アレルギー症状の有無にかかわらず、数年間にわたり、毎日継続して服用する必要があります。
- 少なくとも月に1度は受診してください。
- 医師に相談すべき時
次のようなときは、服用前に医師に相談してください。
- 風邪や喘息の症状が激しいとき
- 口の中に傷や異常があるとき、歯を抜いたとき
- 増量期に口の中の腫れ、のどの腫れ、吐き気、消化不良などの症状があらわれたとき
- 服用を長期に中断した後に再会するとき
患者さんが未成年である等、症状や口の中の状態を判断できない場合は、保護者が確認した上で医師に相談してください。
なお、服用を中止する場合も医師に相談してください。
お薬の副作用
- 主な副作用について
主な副作用は、のどの刺激感・口の中の腫れ・口や耳のかゆみなどです。
特にゆくよう初日に、のどの刺激感や口のかゆみが多く報告されていることから、症状の発現には注意してください。
また、増量期において、口の中の腫れ、のどの腫れ、吐き気、消化不良などの症状があらわれた場合は、医師に相談してください。
副作用発現の例 - 口の中(舌の下あごの間)の腫れ –

アレルゲン免疫療法では、非常にまれですが、アナフィラキシーという全身性の副作用が起きる場合があります。
お薬の服用後30分間、服用開始初期は、次のような症状に注意してください。症状があらわれた場合は、すぐに医療機関を受診してください。
アナフィラキシーとは、全身のさまざまな所に重いアレルギー症状が出るアレルギー反応です。
- アナフィラキシーの前兆症状
(お薬を服用して数分から30分以内にあららわれることが多い)
- 皮膚のかゆみ、しんま疹、紅斑・皮膚の発赤等
- 胃痛、吐き気、嘔吐、下痢等
- 視覚の異常、視野が狭くなる等
- 咳、声のかすれ、鼻がつまる、くしゃみ、のどのかゆみ、胸のしめつけ感、息苦しさ、喘鳴(ゼーゼー、ヒューヒューという呼吸音)、チアノーゼ()皮膚や粘膜が青紫色になる)等
- 脈が速くなる、不整脈、血圧が下がる等
- 不安、恐怖感、意識がぼんやりする等

日常生活の過ごし方
お薬を服用中であっても、アレルギーの原因となるアレルゲンを避けることは非常に重要です。
掃除や洗濯など日常生活においてできるだけダニ等を吸入しないように心掛けましょう。ダニ等の除去方法は次の通りです。
- 室内ダニの除去
- 掃除機かけは、吸引部をゆっくりと動かし、1畳あたり30秒以上の時間をかけ、週2回以上行う。
- 布貼りのソファー、カーペット、畳はできるだけやめる。
- ベッドのマット、ふとん、枕にダニを通さないカバーをかける。
- ふとんは週に2回以上干す。困難なときは室内干しや布団乾燥機で、ふとんの湿気を減らす。週1回以上、掃除機をかける。
- 部屋の湿度を50%、室温20〜25℃に保つよう努力する。
- フローリングなどのホコリの立ちやすい場所は、拭き掃除の後に掃除機をかける。
- シーツ、ふとんカバーは週に1回以上洗濯する。
