院長のささやき

2026年04月29日

オンライン診療 ハルマゲドン!『厚生労働省黙示録』

令和7年度、いろいろあったけど、4月新年度からまた頑張ろう・・・

ちょっとホッとしておりました。

そんな中、厚生労働省医政局より私のボディ強烈なメガトンパンチがめり込みました。

新年度早々悶絶しております・・・

 

 

令和8年3月27日通達の、

“医療法等の一部を改正する法律の一部の施行等について(オンライン診療関係)” 

です。

 

 

“恐怖!『オンライン診療 ハルマゲドン 厚生労働省黙示録』”

解説してまいります!

 

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🌑 厚生労働省黙示録 一章 

~ オンライン診療 歴史と現在 ~

 

 

◯ オンライン診療 歴史 

オンライン診療(オン診)は、発足当初は初診はかならず対面診察が必要であり、初診からのオン診は禁止されていました。

しかし新型コロナウイルス感染症の拡大を機に、2020年4月から時限的・特例的に初診からのオン診が認められるようになりました。

その後2022年1月の「オンライン診療の適切な実施に関する指針」改訂により、原則として「かかりつけ医」による診療を軸として恒久的に制度化され初診からのオン診が事実上解禁となっております。

 

 

◯ オンライン診療 2024年4月からの大幅な進展

オンライン診療では、マイナポータル連携によりマイナンバーカードを“マイナ保険証”として使用できます。

2024年4月より、「マイナ在宅受付WEB」等で医療情報提供に同意しますと、保険情報が医療機関にオンラインで送付可能となりました。

結果、マイナ保険証をオンラインで提示し、かつ初診でオンライン診療が可能となりました。

これにオンライン処方箋システムと合わせ、患者さんは自宅で診察を受け、自宅にお薬が届けられる時代となりました。

まさに、医療のオンライン運用一体化、ウーバーイーツのごとくスマホだけで医療完結できるようになりました。

 

◯ 参考:オンライン診療の処方における制限および注意点(抜粋)

・処方日数制限(初診): 原則7日分(1週間分)まで

・処方日数制限(再診): 症状が安定していれば1ヶ月以上可能な場合もあるが、通常1ヶ月程度が目安
 (リフィル処方箋の裏技で実質最大3か月(90日)まで処方可能)

・処方できない薬:
 麻薬・向精神薬・一部の睡眠薬(乱用防止のため)
 ハイリスク薬(抗がん剤、免疫抑制剤など)

 

 

🌑 厚生労働省黙示録 二章 

~ オンライン診療 施設基準革命 ~

医療法等の一部を改正する法律の一部の施行等について(オンライン診療関係) 

令和8年3月27日公布 令和8年4月より施行

 

 

◯ オンライン診療受診施設について

オンライン診療受診施設は、特に医療資源が少ない地域において、医療アクセスの向上に資するものであり、例えば、へき地等において、住民にとって身近な郵便局や公民館などを活用して設置されることが期待される。

改正法の施行後は、当該場所がオンライン診療受診施設である場合であって、医師又は歯科医師が当該場所でオンライン診療のみを行う場合は、診療所等の開設がなくとも、当該医師又は歯科医師及びその勤務する診療所等の責任のもとで、オンライン診療を行うことが可能になる。

→ オン診クリニックは、そこで医療は行わない場合、診療所ではありません。ただの医療営業所です。

  患者さんが来る立地や場所を選ばず、クリニックと比べ圧倒的な低コストで開設可能です。

  クリニックの10分の1くらいのあコストで運営できると思います。

  オン診の候補地として、院外薬局の一角も有力と言われています。

◯ 届出

・ オンライン診療受診施設の設置者は、設置後 10 日以内に、オンライン診療受診施設の所在地の都道府県知事等に届け出なければならないものとする。

→ 行間を読みましょう。診療所手続きと、大きな違いがあります。

  そうです。オン診クリニックは、都道府県医師会のチェックが不要なのです!

・ 届出等を受け付けた都道府県知事等は、当該オンライン診療受診施設に関して、実地検査を行うことを要しない。

・ また、保健所設置市長・区長は、毎年 10 月 31 日までに、その年の 10 月1日現在における所定の事項(中略)を記載した書面を都道府県知事に通知しなければならないものとする。

→ オン診クリニックは、都道府県知事に届け、以後は保健所も毎年の届け出チェックのみ・・・

  一体、だれが運営内容や医療内容をチェックするの!?

 

・ オンライン診療受診施設は、個人又は法人が設置することが可能であり、設置者について、医療従事者であること等の要件は設定していない。

→ 開設者は医師以外でも可能です。

  つまり、“医療法人”でなくても、“管理者は医師または歯科医師”でなくとも、良くなりました。 “一般社団法人”でも開設可能となり、“だれでも”管理者になることができます。

  オンライン診療アプリ会社、大手薬剤販売メーカー、外資系・・・

  “オン診クリニックの乱立”十分に可能性、ございます。

 

(参考)オンライン診療の提供体制

(令和7年12月12日厚生労働省通知)

◯ 医師の所在 【最低限遵守する事項】 

・医師は、医療機関に所属し、所属・問合せ先を明らかにする。特に、オン診施設にいる患者にオンライン診療を行うときは、医師は、患者が事後的に確認できる形で、所属する医療機関の名称、担当した医師の氏名、問合せ先等を通知するものとする。(中略)
・第三者に患者の心身の情報が伝わらないよう、物理的に隔離された空間で行う
・医療機関は、指針遵守の旨をHP等で公表する(チェックリストの公表も考えられる)等

→ え?“オンライン診療所でオンライン診療しなさい”とは、記載されていません。

  この表現は、オン診クリニック内でオンライン診療しなくても、罰則なしの可能性が高いです。

  電子カルテは、今はミラーリング技法を使えば、自宅や車内、カフェでも診療できちゃいます。

  形上、47都道府県各1オン診クリニックを開設し、全員医師はミラーリングで自宅で診療

  ・・・なんかも、する企業出てきます。相当キビシクチェックしないと・・・

  同様に、医師の標榜の必要性は明記されています。しかし標榜非常時に対する罰則は無く、野放図の香りが・・・

  医療機関設置基準と比較すると、格段に甘い、です。

 

 

🌑 厚生労働省黙示録 三章 

~ オンライン診療 課題と対策 愚痴 ~

◯ オンライン診療 魅力的な使い方

・ 僻地医療サポート

医師は都会に集中しています。僻地医療はオンラインを取り入れないと難しいでしょう。

訪問診療の合間に車内でオン診・・・という形も、良いと思います。

・ 土日休日の診療 オフライン医療でのサポート

休日当番日に医療機関に100名以上患者様押しかけられるような状況が減ります。

休日当番日の診療患者数のキャパを決め、それ以上は全国のオン診にご相談を、という時代、かも!? 

・ 大病院 術前麻酔科受診

大病院の手術の前には、麻酔科受診がございます。

すでに術前検査は終えており、麻酔科受診は術前健康状態の確認と注意事項の確認等が目的です。

オンライン診療が有用な分野だと思います。

 

◯ 診療 懸念事項

・ 医療内容 質の担保

オン診クリニックの運営および医療内容をチェックするシステムは、ほぼ皆無です。

行政機関は最初のチェックと年一回の書類手続きのみ、介入・チェック機構は皆無です。

都道府県医師会も、そもそも最初から設置に関与していないので、責任の取りようがございません。

 

・ 闇にかくれていろいろできそうな環境

オン診クリニックについて、医療そのものに加え、先述の労働場所の問題、医師標榜の問題等、穴だらけです。

闇に隠れて裏技まがいにイロイロやりそうな輩が出てくる可能性、プンプン・・・

 

・ 勤務時間がプロットできない これって労働?請負?

”医師の働き方改革”以降、とくに医療機関においては、医師の労働状況を行政にに提出する義務が、ございます。

しかしオン診クリニックには、労働時間のプロットがきわめて残しにくいシステムです。

そもそも労働契約じゃなくって、請負契約になるのかも!?

ですと、ぶっちゃけ、闇バイトも可能・・・

まさか、ほかの医療機関での待機時間に、別のオン診クリニックでバイト被せる医師はいないと思いますが・・・

◯ 人的問題 懸念事項

・ 看護師・事務が不要 結果ニーズが低下する

オン診にはAI/Botおよびアプリがあれば、看護師や事務が不要です。

クリニック減少トレンドとなり、これらの職のニーズが減少します。

クリニックそのものも、減少トレンドになりそう。キビシイ・・・

・ 医師のバイト オフライン市場(対面診察)勤務医の減少

医師はバイトでオンラインクリニックに流れます。

オフライン(対面診察)営業医療機関、勤務医激減の香りが。

当院のような“箱物24時間365日どっぷりオフライン、やばいです・・・

 

◯ さいごに 単なる愚痴か それとも提言か

 

・ 行政のオンライン推進施策 “太陽光推進” “電気自動車推進”の香り

 

 

ゴリゴリの積極財政、IT革命論者のみなさま・・・

“中庸”という考えは、彼ら彼女らには、つゆほどにもございません。

経済諮問会議、橋本がく先生、出てください・・・

オンライン診療ブーム扇動し、行くところまで行って、ブレーキを適当にかけていこう!感が、すごくいたします。

太陽光や電気自動車プロジェクトの2の舞?

そんな事は、その時には推進派は、わすれて次の事されているでしょう・・・

 

・ オンライン診療 医師の研修修了資格確認、だいじょうぶ?

私は日本医師会のオンライン診療研修を受講しており、オンライン診療研修修了証を持っています。

ですがこのオンライン診療研修修了証、無くても事実上オンライン診療できてしまっています。

コロナのどさくさで、日本医師会も厚生労働省も不問、としたのです。

マイナカードやHPKIカードに、このオンライン診療研修修了証をひもづけてもらわないと、事実上医師ならオンライン診療やりたい放題という状態が、続きます。

再度のレール引きが、必要です。

 

・ オンライン診療 どっぷりの医者って・・・

このたびの規制緩和でオン診クリニックが林立し、オンライン診療専門ドクターも、たくさん排出されていくと思います。

午前中は保険診療、午後はシアリスやマンジャロ等の自由診療、たまに土日休日にオンラインで稼いで・・・

結構、イイ人生、かも?私はムリですが。

 

・ 愚痴のサイハテに・・・

“対面診察” “応召義務”世代の私は、もはや過去の遺残人間です。

登りきってもいないのに下り坂感、アリアリ・・・

不安と妄想で、よるもねられません。

ウソです。オンライン診療、いいところもあるので、対応してまいります。(おわりです)